レーザー光線は、1)高エネルギ―、2)高コヒレンシ-(可干渉性)、3)単色性、4)高指向性などの特性を持っていて、眼科の様々な疾患の治療にその威力を発揮します。
当院では、網膜疾患に対するマルチカラーレーザー、後発白内障や緑内障に対してヤグ(Nd:YAG)レーザーの治療を行っております。
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レーザー光線は、1)高エネルギ―、2)高コヒレンシ-(可干渉性)、3)単色性、4)高指向性などの特性を持っていて、眼科の様々な疾患の治療にその威力を発揮します。
当院では、網膜疾患に対するマルチカラーレーザー、後発白内障や緑内障に対してヤグ(Nd:YAG)レーザーの治療を行っております。
レーザー光を一点に集光させ、光が吸収されることによって熱エネルギーに変わり、網膜を熱凝固することができます。丁度、太陽光を虫メガネで集めると黒い紙が焼けるのと同じ原理で、人工的に網膜にやけどをつくることになります。
熱凝固した網膜は蛋白変性、組織破壊がおきるのですが、凝固斑の大きさは、直径が50~500ミクロンで、豆を撒くように間を空けて照射しますので、周辺部の網膜なら治療によって見にくくなることはありません。
<治療の対象となる主な疾患>
・糖尿病網膜症
・網膜静脈閉塞症
・網膜裂孔
○糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症
網膜の毛細血管が閉塞して虚血網膜が形成されると、脆い新生血管ができてきて大出血を生じます。病気は悪化の一途をたどり、増殖性変化へと進展していきます。レーザー治療で虚血網膜を光凝固することで網膜の酸素不足が改善され、新生血管の発芽を防ぐことができます。
また、網膜のものを見る中心である黄斑に、むくみ(浮腫)がおきてくると、視力が低下してきます。
このような場合には、むくみの原因になっている異常血管を直接光凝固して、血管からのしみだしを防ぎます。
そして、むくみの領域にレーザー光を当て、浮腫の吸収を促す黄斑局所光凝固を行ないます。
○網膜裂孔
網膜に裂孔が形成されると、時間とともに硝子体液が網膜の下に入り込み、網膜剥離を発症します。
裂孔形成の段階で裂孔の周囲にレーザー光を照射すると、組織破壊後の創傷治癒により、網膜を強固に接着させることができます。裂孔がふさがれますので、網膜剥離の発症を予防することができるのです。
網膜が剥離すれば、入院して手術治療が必要です。
裂孔の状態で見つかれば、レーザー光線で対応でき、外来で治療を受けることができるので、負担は少なくて済みます。
網膜裂孔の兆候である飛蚊症や光視症などの症状を見過ごさないことが大切です。
YAGレーザーはQスイッチ発振で一種のパルス発振ですが、その時間が極めて短く(ナノセカンド)巨大なパルス波が得られます。この時の衝撃波を利用して組織を破壊します。
○後発白内障の治療
白内障術後に後嚢が混濁してきて視力低下を生じることがあります
瞳孔領にYAGレーザー光を照射して濁った膜に穴をあけ、瞳を透明にすることができます。丁度障子の紙を破るのと同じようなことです。
治療は痛みはありません。 治療直後はぼやけますが、半日ほど経つと見やすくなります。 術後経過をチェックします。
<YAGレーザによる後発白内障治療後>
障子に孔をあけたように、白く濁った膜の中央に透明な円形領域ができている
閉塞隅角緑内障の治療です。
閉塞隅角緑内障では、眼の中の水(房水)が眼外に流れ出る出口(隅角)が狭くてふさがっているため、流出が妨げられて眼圧が上昇します。
レーザーで虹彩に小さな孔をあけて流れのバイパスを作り、ふさがっていた隅角に房水の流れるスペースを作ります。治療は痛くはありません。 緊張すると思いますが、頑張りましょう。
緑内障の病型の中で最も多い開放隅角緑内障に対して、房水の出口である線維柱帯にレーザ光をあてて、房水の流出を促進します。非常に低エネルギーなので、眼内構造に損傷をおよぼすことはありません
比較的安全で痛みもなく、外来診療で受けられます。